PTQサンファン千葉一次決勝:吉森 奨(神奈川) vs 細川 侑也(東京)2010年1月18日 趣味 コメント (14)
さて、玄人向けとも言われるエクステンデッドシーズンが今期、ようやく開幕を迎えた
レガシーというフォーマットと同様、スタンダードライクなプレイヤーには忌避されることも多い環境であるが、古参の、強力なカードに魅せられてしまったプレイヤーの中にはこれらを…時には熱狂的とも言えるレベルで愛する者も少なくない
かくいう筆者も、そんなエクステンデッド環境に魅せられてしまった人間の一人だ
会場の興奮が、少しでも読者諸兄に伝われば幸いである
本日はここ、千葉市民会館よりPTQサンファン千葉一次予選の決勝戦の様子をお届けしよう
そしてここまでの前口上の間にも、役者は既に揃っている
まずはこの男を紹介しないわけにいかないだろう
08GP神戸セミファイナリストにして、「包囲の塔、ドラン」を使わせたら右に出る者はいないと言われるツリーフォークの貴公子、吉森奨(神奈川)その人である
神奈川県のどのあたりにつぶやき林があるのか是非尋ねてみたいものであるが、それはまたの機会にとっておくことにしよう
本日も、正確な人数こそ定かではないものの、数だけで見れば明らかにローグデッキとして位置付けられるであろうGBWドランを駆り、ここまで駆け上がってきている
「キャラですから」と、少しはにかみながら言いはする吉森であるが、MTGにおいて愛は時に全てを凌駕することがあるのもまた事実なのだ
GP神戸といえば高橋優太のGP2連覇ばかりが取りざたされがちだが、その一方で当時全国的には無名であった吉森らの躍進があったことを忘れてはならないだろう
そして今…彼は、あの時の勝利がまぐれではないことを肯定するために、この席に座っている
そんな吉森に挑戦するは少し前までの吉森と同じく、全国区ではまだ名の知れてない細川侑也(東京)である
とはいえ、細川は若干19歳、MTG暦3年にして幾度も関東圏のトーナメントではプレイオフに進出し、GP2日目進出やファイナルズ本戦出場経験も持つ、関東圏ではちょっと名の知れた強豪である
無論、PTQのトップ8に残るのもこれが初めてでは、無い
そんな彼が選択したのは、エクステンデッドのみならずレガシー環境においても猛威を奮う発掘デッキである
実のところ、吉森がドランキャラなら細川は発掘キャラであると言っても過言ではないのだ
細川は昨シーズンも一貫してこのアーキタイプを使い続けており、権利獲得までもあと一歩というところまで駒を進めていて、その練達さについては折り紙つきである
これもまた、吉森のドランに対する愛と比類するものかもしれない
少なくとも、そこに思い入れが無いと言えば嘘になってしまうだろう
そして吉森も、細川も、デッキにかける愛のみならず、ここまで来たならこそ、プロツアーにかける思いはひとしおであろう
両者は顔見知りであるからして、和気藹々としたムードの中でゲームが始まろうとしているが、それぞれの眼には確かに鋭い光が宿っていた
今回に限らず、すんでのところで権利を逃してしまうのは何もトーナメントマジックにおいて珍しいことではない
今度こそ、という思いが彼等を突き動かして止まないのである
生き残りの椅子を賭けて、熾烈なる闘いが今、幕を開ける
Game1
先手を取った吉森はセット森から貴族の教主を展開し、それに対し細川は島から面晶体のカニで応える
お互い、申し分の無いスタートである
返しで吉森は叫び大口を想起し、これを即刻退場させる
細川のボディがお留守にも関わらず、何故か貴族の教主を立てたままターンを返してしまい、「教主殴れし!(笑)」と自分に突っ込みを入れるお茶目な吉森である
筆者としては「この1点がどう響いてくるのか…」などとまとめつつタイトな攻防戦を期待したいところであったが、事態は急展開を迎えることとなる
順を追って説明しよう
まず返しで細川がプレイした2体目のカニには再度叫び大口想起を
その返しで細川が3体目のカニをプレイグラウンドに送り出すが、更に更に、これにも吉森は化膿を合わせる形に
そしてこの間、細川が自分のライブラリを削った枚数はゼロ枚である
おわかりであろうか?
あろうことか細川は島1枚で土地が止まってしまっていたのだ
この状況下で貴族の教主のバックアップを受けたタルモゴイフとドランが細川を介錯するのは、赤子の手を捻るよりも容易なことであった
勿論その分だけ細川の初手は完璧なものであり、もし淀みなく細川が土地を引き込んでいたなら、留まらぬ発想からの発掘により吉森には極めて不条理な死が用意されていたことであろう
そう、最高の動きを見せた時の発掘デッキは、馬鹿馬鹿しいくらいに不条理なのだ
発掘というシステムはMTGの歴史上、フリースペルやストームと肩を並べるくらいに凶悪なものとして語られているのは周知の通りであろう
では、問おう
最悪にして最高のポテンシャルを持つデッキが、そしてそのデッキを駆る細川が、PTQの決勝卓で、このまま黙っているだろうか?
細川の逆襲が、始まる
Game2
先手を取った細川は2ターン目に早くも不可視の一瞥をキャストし、自らのライブラリを削りにかかる
ここでめくれた10枚に有効牌はあまり無いものの、おおよその期待値通り発掘持ちである臭い草のインプが墓地に落ち、少なくともこれで次ターンからの発掘が約束された形となる
吉森もこれを許してしまってはよろしくない展開が訪れるのがわかりきっているだけに、思考囲いを経由して手札にゴルガリの墓トロールが無いことを確認したうえで臭い草のインプを対象に根絶をキャストする
ただでさえナルコメーバを2枚素で引いてしまっている細川としては、これに対して渋い顔を見せる
続け様に放つ留まらぬ発想による3ドローも
霧深き雨林
霧深き雨林
霧深き雨林
と、まるで細川を嘲笑うかのよう
「俺次ぜってーナルコメーバ引く気がするんだけど…」
と、当の細川さえも自嘲気味に呟くのであるが、数ターン後に有効牌である溺れたルサルカを引き当てることとなった
待ち望んだゴルガリの墓トロールでこそ無かったが…考えてみてほしい
何しろ細川はナルコメーバ2体に加えてここまで恐血鬼3体を引き込んでおり、生贄に捧げるクリーチャーには事欠かないのだ
細川は慣れた手つきでこれらを次々とドローに変え、程無くして無事に引き込んだゴルガリの墓トロールによってコンボを開始して鮮やかに吉森のライフを削り、星をタイに戻してみせた
Game3
先手の吉森は
潮の虚ろの漕ぎ手
叫び大口
流刑への道
の3枚と土地4枚という初手をキープ
欲を言えばアタッカーが欲しくなる手であるが…1ターン目の面晶体のカニに加え、留まらぬ発想と不可視の一瞥のどちらか1枚までなら持たれていても対処できる内容であり、あまり贅沢の言える状況ではないと吉森も考えたのであろう
ともあれ、吉森はこの7枚に全てを託したのだった
だが一閃、細川の手からは霧深き雨林を経由して思考囲いが放たれ、吉森の手札が白日の下に晒される
ちなみに、これは細川がサイドインした唯一のカードである
「ライフ15からがマジックや!」の言葉と共に細川は潮の虚ろの漕ぎ手を抜き去り、吉森もテンポよく「ですよねー(笑)」と合わせてみせる
だが、吉森の心中は穏やかではないに違いない
このゲームにかかってるものは、あまりにも重過ぎる
吉森は2枚目の土地を置いたのみで静かにターンを返すのみ
細川は返す刀で勢いよく不可視の一瞥を叩きつけた
この時点で細川の手札に面晶体のカニはなく、吉森の選択は完全に裏目に出てしまっていたのだ
だが…ここのめくり運次第ではまだ勝負はどちらに転ぶかわからない
そう簡単に諦めるわけにはいかないと、吉森の眼差しが語る
では、ここでめくれた10枚をご覧頂こう
黄泉からの橋
面晶体のカニ
思考囲い
留まらぬ発想
不可視な一瞥
恐血鬼
恐血鬼
臭い草のインプ
霧深き雨林
霧深き雨林
吉森、絶体絶命である
返しで吉森は思考囲いを打ち、細川がいつの間にか引き込んでいた留まらぬ発想を落とすことしかできない
吉森はさらに4ターン目も土地を置き、またしてもエンド宣言
はて、とばかりに首を傾げる細川
吉森に何かが起きていることは確実である
思えば、2ゲーム目も吉森はクロックを展開できていなかった
後に本人の口から語られることであるが、吉森はサイドボードプランを間違えてしまっていたのである
頭蓋の摘出などの妨害手段を増やす代わりに生物を減らし、今回はそれが仇を為すこととなってしまったのだ
そして今がチャンスとばかりに細川は攻める、攻める
ナルコメーバに恐血鬼、臭い草のインプにゴルガリの墓トロール
とにかく出せるものは全て出し、吉森のライフを削りにかかる
人海戦術を前にして吉森が抱える単体除去はおよそ無力であり、5枚目の土地を置いたところでついに吉森は頭を抱えて考えこんでしまった
余談ではあるが、この時点で綺麗に整頓されて並べられたたった5枚の土地が、吉森のパーマネントの全てであった
これでもかと押していく細川に対し、吉森はついに頭を垂れ、そして右手を差し出したのであった
細川も、ギャラリーも、差し出された手の意味を瞬時に理解し、同時に拍手が巻き起こった
若きプロの誕生の瞬間である
細川侑也 win
試合終了後、吉森と少し話をする機会があった
筆者としても吉森がミスのことを気に病んでいるのではないかと気がかりだったのだが、そのことについて尋ねると吉森はきっぱりとこう言い切った
「ミスはミスですし、負けたのは僕自身の責任です。例え記事で書かれたとしても仕方の無いことだと思っています」
吉森奨は、ストイックに理を詰める
彼こそが、二代目「不屈のストイシズム」であり、それこそが彼の強さの源泉なのだと筆者は信じて疑わないのである
権利を手にした細川と同様、先が楽しみな男であるのは疑うべくもない
細川プロの新たなる門出に、そして吉森の今後のPTQの善戦に、心ばかりのエールを送ろう
追記
いつかの東京都選手権以来のカバレッジとなります
放課後まじっく倶楽部 様
MTG DAILY NEWS 様
からリンクして頂いているようで誠に恐縮です
とりあえず長いです
ターンごとの挙動全部書いてるわけではないんだけど、書きたいこと多過ぎておさまらないですね…やはりまだ未熟です
進藤さんに前に言われた通り、「自分だったらどういうカバレッジを読みたいか」ということを第一に書いてみました
今回のテーマは「ドラマ性」と「臨場感」です
会場にいない人に会場の空気を伝えるのがカバレッジの役割だと自分は考えているので、臨場感は何よりも大事にしていきたいですね
川崎さんが真面目に書くカバレッジが一番好きなんでどうしても似てきちゃう部分はあります
ご意見ご感想苦情等ありましたならコメント欄にてお気軽にどうぞ
肯定意見否定意見どちらも大歓迎でございます
レガシーというフォーマットと同様、スタンダードライクなプレイヤーには忌避されることも多い環境であるが、古参の、強力なカードに魅せられてしまったプレイヤーの中にはこれらを…時には熱狂的とも言えるレベルで愛する者も少なくない
かくいう筆者も、そんなエクステンデッド環境に魅せられてしまった人間の一人だ
会場の興奮が、少しでも読者諸兄に伝われば幸いである
本日はここ、千葉市民会館よりPTQサンファン千葉一次予選の決勝戦の様子をお届けしよう
そしてここまでの前口上の間にも、役者は既に揃っている
まずはこの男を紹介しないわけにいかないだろう
08GP神戸セミファイナリストにして、「包囲の塔、ドラン」を使わせたら右に出る者はいないと言われるツリーフォークの貴公子、吉森奨(神奈川)その人である
神奈川県のどのあたりにつぶやき林があるのか是非尋ねてみたいものであるが、それはまたの機会にとっておくことにしよう
本日も、正確な人数こそ定かではないものの、数だけで見れば明らかにローグデッキとして位置付けられるであろうGBWドランを駆り、ここまで駆け上がってきている
「キャラですから」と、少しはにかみながら言いはする吉森であるが、MTGにおいて愛は時に全てを凌駕することがあるのもまた事実なのだ
GP神戸といえば高橋優太のGP2連覇ばかりが取りざたされがちだが、その一方で当時全国的には無名であった吉森らの躍進があったことを忘れてはならないだろう
そして今…彼は、あの時の勝利がまぐれではないことを肯定するために、この席に座っている
そんな吉森に挑戦するは少し前までの吉森と同じく、全国区ではまだ名の知れてない細川侑也(東京)である
とはいえ、細川は若干19歳、MTG暦3年にして幾度も関東圏のトーナメントではプレイオフに進出し、GP2日目進出やファイナルズ本戦出場経験も持つ、関東圏ではちょっと名の知れた強豪である
無論、PTQのトップ8に残るのもこれが初めてでは、無い
そんな彼が選択したのは、エクステンデッドのみならずレガシー環境においても猛威を奮う発掘デッキである
実のところ、吉森がドランキャラなら細川は発掘キャラであると言っても過言ではないのだ
細川は昨シーズンも一貫してこのアーキタイプを使い続けており、権利獲得までもあと一歩というところまで駒を進めていて、その練達さについては折り紙つきである
これもまた、吉森のドランに対する愛と比類するものかもしれない
少なくとも、そこに思い入れが無いと言えば嘘になってしまうだろう
そして吉森も、細川も、デッキにかける愛のみならず、ここまで来たならこそ、プロツアーにかける思いはひとしおであろう
両者は顔見知りであるからして、和気藹々としたムードの中でゲームが始まろうとしているが、それぞれの眼には確かに鋭い光が宿っていた
今回に限らず、すんでのところで権利を逃してしまうのは何もトーナメントマジックにおいて珍しいことではない
今度こそ、という思いが彼等を突き動かして止まないのである
生き残りの椅子を賭けて、熾烈なる闘いが今、幕を開ける
Game1
先手を取った吉森はセット森から貴族の教主を展開し、それに対し細川は島から面晶体のカニで応える
お互い、申し分の無いスタートである
返しで吉森は叫び大口を想起し、これを即刻退場させる
細川のボディがお留守にも関わらず、何故か貴族の教主を立てたままターンを返してしまい、「教主殴れし!(笑)」と自分に突っ込みを入れるお茶目な吉森である
筆者としては「この1点がどう響いてくるのか…」などとまとめつつタイトな攻防戦を期待したいところであったが、事態は急展開を迎えることとなる
順を追って説明しよう
まず返しで細川がプレイした2体目のカニには再度叫び大口想起を
その返しで細川が3体目のカニをプレイグラウンドに送り出すが、更に更に、これにも吉森は化膿を合わせる形に
そしてこの間、細川が自分のライブラリを削った枚数はゼロ枚である
おわかりであろうか?
あろうことか細川は島1枚で土地が止まってしまっていたのだ
この状況下で貴族の教主のバックアップを受けたタルモゴイフとドランが細川を介錯するのは、赤子の手を捻るよりも容易なことであった
勿論その分だけ細川の初手は完璧なものであり、もし淀みなく細川が土地を引き込んでいたなら、留まらぬ発想からの発掘により吉森には極めて不条理な死が用意されていたことであろう
そう、最高の動きを見せた時の発掘デッキは、馬鹿馬鹿しいくらいに不条理なのだ
発掘というシステムはMTGの歴史上、フリースペルやストームと肩を並べるくらいに凶悪なものとして語られているのは周知の通りであろう
では、問おう
最悪にして最高のポテンシャルを持つデッキが、そしてそのデッキを駆る細川が、PTQの決勝卓で、このまま黙っているだろうか?
細川の逆襲が、始まる
Game2
先手を取った細川は2ターン目に早くも不可視の一瞥をキャストし、自らのライブラリを削りにかかる
ここでめくれた10枚に有効牌はあまり無いものの、おおよその期待値通り発掘持ちである臭い草のインプが墓地に落ち、少なくともこれで次ターンからの発掘が約束された形となる
吉森もこれを許してしまってはよろしくない展開が訪れるのがわかりきっているだけに、思考囲いを経由して手札にゴルガリの墓トロールが無いことを確認したうえで臭い草のインプを対象に根絶をキャストする
ただでさえナルコメーバを2枚素で引いてしまっている細川としては、これに対して渋い顔を見せる
続け様に放つ留まらぬ発想による3ドローも
霧深き雨林
霧深き雨林
霧深き雨林
と、まるで細川を嘲笑うかのよう
「俺次ぜってーナルコメーバ引く気がするんだけど…」
と、当の細川さえも自嘲気味に呟くのであるが、数ターン後に有効牌である溺れたルサルカを引き当てることとなった
待ち望んだゴルガリの墓トロールでこそ無かったが…考えてみてほしい
何しろ細川はナルコメーバ2体に加えてここまで恐血鬼3体を引き込んでおり、生贄に捧げるクリーチャーには事欠かないのだ
細川は慣れた手つきでこれらを次々とドローに変え、程無くして無事に引き込んだゴルガリの墓トロールによってコンボを開始して鮮やかに吉森のライフを削り、星をタイに戻してみせた
Game3
先手の吉森は
潮の虚ろの漕ぎ手
叫び大口
流刑への道
の3枚と土地4枚という初手をキープ
欲を言えばアタッカーが欲しくなる手であるが…1ターン目の面晶体のカニに加え、留まらぬ発想と不可視の一瞥のどちらか1枚までなら持たれていても対処できる内容であり、あまり贅沢の言える状況ではないと吉森も考えたのであろう
ともあれ、吉森はこの7枚に全てを託したのだった
だが一閃、細川の手からは霧深き雨林を経由して思考囲いが放たれ、吉森の手札が白日の下に晒される
ちなみに、これは細川がサイドインした唯一のカードである
「ライフ15からがマジックや!」の言葉と共に細川は潮の虚ろの漕ぎ手を抜き去り、吉森もテンポよく「ですよねー(笑)」と合わせてみせる
だが、吉森の心中は穏やかではないに違いない
このゲームにかかってるものは、あまりにも重過ぎる
吉森は2枚目の土地を置いたのみで静かにターンを返すのみ
細川は返す刀で勢いよく不可視の一瞥を叩きつけた
この時点で細川の手札に面晶体のカニはなく、吉森の選択は完全に裏目に出てしまっていたのだ
だが…ここのめくり運次第ではまだ勝負はどちらに転ぶかわからない
そう簡単に諦めるわけにはいかないと、吉森の眼差しが語る
では、ここでめくれた10枚をご覧頂こう
黄泉からの橋
面晶体のカニ
思考囲い
留まらぬ発想
不可視な一瞥
恐血鬼
恐血鬼
臭い草のインプ
霧深き雨林
霧深き雨林
吉森、絶体絶命である
返しで吉森は思考囲いを打ち、細川がいつの間にか引き込んでいた留まらぬ発想を落とすことしかできない
吉森はさらに4ターン目も土地を置き、またしてもエンド宣言
はて、とばかりに首を傾げる細川
吉森に何かが起きていることは確実である
思えば、2ゲーム目も吉森はクロックを展開できていなかった
後に本人の口から語られることであるが、吉森はサイドボードプランを間違えてしまっていたのである
頭蓋の摘出などの妨害手段を増やす代わりに生物を減らし、今回はそれが仇を為すこととなってしまったのだ
そして今がチャンスとばかりに細川は攻める、攻める
ナルコメーバに恐血鬼、臭い草のインプにゴルガリの墓トロール
とにかく出せるものは全て出し、吉森のライフを削りにかかる
人海戦術を前にして吉森が抱える単体除去はおよそ無力であり、5枚目の土地を置いたところでついに吉森は頭を抱えて考えこんでしまった
余談ではあるが、この時点で綺麗に整頓されて並べられたたった5枚の土地が、吉森のパーマネントの全てであった
これでもかと押していく細川に対し、吉森はついに頭を垂れ、そして右手を差し出したのであった
細川も、ギャラリーも、差し出された手の意味を瞬時に理解し、同時に拍手が巻き起こった
若きプロの誕生の瞬間である
細川侑也 win
試合終了後、吉森と少し話をする機会があった
筆者としても吉森がミスのことを気に病んでいるのではないかと気がかりだったのだが、そのことについて尋ねると吉森はきっぱりとこう言い切った
「ミスはミスですし、負けたのは僕自身の責任です。例え記事で書かれたとしても仕方の無いことだと思っています」
吉森奨は、ストイックに理を詰める
彼こそが、二代目「不屈のストイシズム」であり、それこそが彼の強さの源泉なのだと筆者は信じて疑わないのである
権利を手にした細川と同様、先が楽しみな男であるのは疑うべくもない
細川プロの新たなる門出に、そして吉森の今後のPTQの善戦に、心ばかりのエールを送ろう
追記
いつかの東京都選手権以来のカバレッジとなります
放課後まじっく倶楽部 様
MTG DAILY NEWS 様
からリンクして頂いているようで誠に恐縮です
とりあえず長いです
ターンごとの挙動全部書いてるわけではないんだけど、書きたいこと多過ぎておさまらないですね…やはりまだ未熟です
進藤さんに前に言われた通り、「自分だったらどういうカバレッジを読みたいか」ということを第一に書いてみました
今回のテーマは「ドラマ性」と「臨場感」です
会場にいない人に会場の空気を伝えるのがカバレッジの役割だと自分は考えているので、臨場感は何よりも大事にしていきたいですね
川崎さんが真面目に書くカバレッジが一番好きなんでどうしても似てきちゃう部分はあります
ご意見ご感想苦情等ありましたならコメント欄にてお気軽にどうぞ
肯定意見否定意見どちらも大歓迎でございます

コメント
川崎さんのカバレッジはPT京都のLSV対ナシフのカバレッジが個人的に一番好きです。
晴れる屋龍王戦のやつだとライザと藤本のが好きだね
そう言ってくれると嬉しいな
需要があればまた書くよ
あと、一つ前のブログにコメントさせて頂きました
気づきにくいと思われたので一応w
あとレスしておきましたー
でも駄目出し無いの?
リンク貼り返しといたよー
>シミチン
あついよね、まさに決勝にふさわしい試合だと思う
凄まじい頭痛の中携帯から一生懸命書いたんだけど、書いてて頭痛を忘れるくらいテンション上がってたw
3本目は《不可思の一瞥/Glimpse the Unthinkable(RAV)》強くて本当によかった…。
カバレッジありがとう。普通に面白い内容だったしそれが自分のことだって言うのがもっと嬉しいw
まあ二本目から取り返せたのはやっぱ流れがきてたんだよ
俺としてもアツい試合をありがとうと言いたいくらいだ
本当におめでとう、PT頑張ってな
そう言って頂けるとライター冥利に尽きるというものです
次回以降も書く機会があれば当ブログ上に載せていくつもりです
こちらからもリンク貼り返しておきますね!
自分みたいな地方民にとってはとても貴重なもなんですごく助かります。
リンクさせていただきました^^